代表挨拶

大学等連携推進法人の活用による
更なる教育改革の推進と新たな大学改革の実現に向けて

　令和元年12月に、山梨県の高等教育の中核を担う山梨大学と山梨県立大学は共同で「一般社団法人大学アライアンスやまなし」を設立し、“国公立大学のガバナンス連携”という、大学改革の新たなモデルとなる連携体制を構築しました。

　本法人は、両大学が山梨県の協力を得つつ、教育・研究・人材育成及び組織運営に係る各種事業を円滑に実施できる仕組みを構築し、地域を支える人材育成やイノベーションの進展に寄与するとともに、地域の発展に資することを目的としています。

　令和3年3月には、全国初となる“大学等連携推進法人”の認定を受け、教養教育分野を中心に“連携開設科目”を開設しました。その後も、対象分野の拡大とともに、教養教育分野の科目数を増加するなど、学生の選択肢拡大に向けた教育連携等の強化を推進しています。

　さらに、教育分野での連携に限定することなく、学生サービスの充実や管理運営に係る取組にも力を入れるなど、全国各地で大学等連携推進法人が増えていく中、大学運営のモデルケースとなるよう、先駆者として、この山梨から適宜情報を発信していきたいと思います。

　本法人に参画する両大学は、文部科学省の「地域活性化人材育成事業（SPARC）」に採択されていることから、この“ガバナンス連携”の枠組みを活用することで、各大学の強みや特色を共有していきます。そして、令和5年3月に設置された「地域人材養成推進会議（地域連携プラットフォーム）」での議論等を踏まえ、地域課題や社会ニーズを適切に捉え、連携事業に反映することで、更なる大学改革を推進し、地域が真に求める人材の育成に取組んでいきます。

　また、法人設立から5年目を迎えることから、社会変化（グローバル化、Society5.0、AI等）への柔軟な対応や文理横断型の教育を展開するなど、「学生ファースト」の視点から、改革精神をもちつつ、これまでの連携事業の継承・発展に寄与すべく、法人運営に取組んでいきます。

　これからも両大学間の連携体制を更に強化し、地域の高等教育機関の中核を担うという責務を全うして参りますので、「一般社団法人 大学アライアンスやまなし」に対し、格別のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

一般社団法人 大学アライアンスやまなし
代表　中村　和彦